授与品のこと

伊勢神宮(正式には神宮)のお神札はどうして「大麻(たいま)」というのですか

 「大祓詞」(おおはらえのことば・お祓いの祝詞のりと)を唱え、罪・けがれを祓う霊力がある神聖な大麻(おおぬさ)にて祓い、祈祷を修めた祓串(はらえぐし)であったことから御祓大麻(おはらいたいま)と言われました。 日本国民の総氏神である天照大御神をまつっている伊勢の神宮のお神札は、明治以前は御師(おんし...
人生儀礼と年中行事

お正月の行事ついて教えてください

 お正月には歳神さまが訪れ、一年の幸をもたらします。各家庭では注連縄や注連飾りを飾り、門松をたてて歳神さまを迎え、神棚や祖霊舎(みたまや)には若水とお正月料理を供えます。家族そろって挨拶を交わし、お屠蘇(おとそ)やおせち料理、お雑煮などをいただいて、新年の訪れをお祝いします。神さまやご先祖さまと一緒...
人生儀礼と年中行事

お正月について教えてください

 「年」(とし)とは、その年の稲の実りを表わす言葉で、春より収穫の秋に至る稲作の営みを意味しています。このことから分かるように、お正月は、単に一年という時の流れの始まりではなく、「歳神(としがみ)さま」をお迎えして、その年が豊作であり、世の中が平穏無事に、すべてのことが順調に行なわれるようにと、お祈...
授与品のこと

絵馬について

 祈願または祈願成就の感謝の証として神社に奉納する、馬やその他の絵を描いた額のことを「絵馬」といいます。上部を山形にした板に願い事を書いて奉納する「小絵馬」が現代では一般的ですが、扁額(へんがく)形式で社殿等に奉納する「大絵馬」などもあります。 日本では古くから神様の乗り物として馬が神聖視され、お祭...
お祭りのこと

初午祭(はつうまさい)とは

 2月の最初の午の日に、全国各地の稲荷神社で五穀豊穣を願い行われる祭事を「初午祭」といいます。これは京都の伏見稲荷大社の御祭神である宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)(倉稲魂神)が、和銅四年(711年)二月初めの午の日に稲荷山に降臨されたことに由来します。尚、伏見稲荷大社によりますと「この頃全国的に...
人生儀礼と年中行事

上巳(じょうし)の節供(せっく)とは

 3月3日の「桃の節供」のことを古くは上巳の節供と呼び、春を寿ぎ無病息災を願う厄祓い行事でした。上巳(旧暦3月最初の巳の日)は季節の変わり目で、災いをもたらす邪気が入りやすいと考えられていたため、この日に紙や草で作った人形(ひとがた)で自分の体をなで、穢(けが)れを移した人形を川や海へ流して厄を祓っ...
人生儀礼と年中行事

なぜ初詣(はつもうで)をするの?

 最近では正月三が日の休業という古来の伝統が破られました。若者が町に出るようになって、大人たちもこれに習ったためです。わざわざ年頭の三日間を休みにするのには意味がありました。神や祖先を迎え、おもてなしをするためなのです。そのためには厳重な忌(い)み籠(ごも)りが必要でした。そのお籠(こも)りの日が大...
人生儀礼と年中行事

雑煮(ぞうに)の由来は何?

 神様にお供えしたお下がりを煮炊(にた)きしたものが雑煮(ぞうに)です。雑煮に餅(もち)や野菜が入っているのはそのような事情によります。神や祖先とお供えを一緒に頂くことはその力を頂戴することです。そのお力を恩頼(みたまのふゆ)<神さまのお力の強まり>と呼びます。
人生儀礼と年中行事

若水(わかみず)汲(く)みとは?

 今日なお正月に若水汲みを行う地域が各地にあります。「神や祖先のいらっしゃる所からもたらされたものが水である」と昔の人は考えました。その「水をお供えすれば神や先祖が喜びなさる」と考え、日ごとに差し上げました。これを一年の初めに捧げるので若水と呼びます。神や祖先に差し上げた後に、家族も頂くことになりま...
いろんな疑問

たくさんの神社があって神様同士が喧嘩することはないの?

 ありません。むしろ古典の祝詞(のりと)に「神議(かむはか)りに議(はか)り」と見えるほどです。これは「神々が協議をなさった」という古事記(こじき)・日本書紀(のほんしょき)の神話と同じ考えに基(もとづ)いています。さながら大型コンピュータ同士のネットワークのように、神様は互いに緊密に連絡を取り合い...
お参りのしかた

何でも祈れば叶(かな)うの?

 「いのる」という言葉は「い」と「のる」から出来ています。ここでの「のる」は内に秘めていたものを外に現すといった意味があります。「い」はそれを強める語です。そこで「心中に思い詰めていた事柄を神様に申し上げる」ことが「いのる」の本来の意味ということになります。正しい願いごとであれば、早いか遅いかの差は...
人生儀礼と年中行事

正月って何?

 暮れにはどの家庭でも大掃除をし、神棚(かみだな)のある家では注連縄(しめなわ)を取り換え、玄関に注連飾(しめかざ)りを付けます。新年を迎えるための準備です。こうした仕度(したく)が何のために行われるのかが忘れられつつあります。ついこの間までは誰もが知っていました。正月が三日間もお休みなのは、歳神(...
お参りのしかた

「願解(がんほどき)」って何?

 神様に願い事をするのが「願掛(がんかけ)」。その願いが成就した場合や不要になった場合は「願解(がんほどき)」をしてけじめを付けます。電話やパソコンでさえ、年中繋(つな)ぎっ放しということは有り得ません。用件が済めば受話器を置き、画面を閉じます。いずれにしても神様にお願いしたままというのは失礼極まり...
神社の施設

参拝の際に鳴らす鈴について

 多くの神社には、拝殿の中央、ちょうど賽銭箱の真上あたりに、銅や真鍮製の大きな鈴が吊られており、この鈴に添えて麻縄や、紅白・五色の布などを垂らして、参拝者はこれを振り動かして鈴を鳴らし、お参りをします。 社頭に設けられた鈴は、その清々しい音色で参拝者を敬虔な気持ちにするとともに参拝者を祓い清め、神霊...
人生儀礼と年中行事

「初穂料」など、お供えするときの表書き方について

 日本は古来、稲作をはじめ農業を中心に国づくりを進めてきました。ですから、みのりの秋には「ありがとうございました」という感謝の気持ちを込めて、その年に初めて収穫された稲穂などの穀物を神さまにお供えします。これを初穂といいます。野菜や果物、魚などの初物も同様です。神社にお供えするお初穂という言葉は、こ...
人生儀礼と年中行事

煤払いについて

 煤払いという行事をご存じでしょうか。 これは1年に1度、家の煤を払い、内外の掃除をすることをいいます。全国的に12月13日に行われることが多く、まもなく新年を迎えることから、併せて大掃除を行うことも多い年の瀬の行事です。今でも各地の神社で、この行事は残っており、テレビや新聞などでその様子が伝えられ...
いろんな疑問

塩について

 清めに塩を用いることは、我が国の宗教的習俗であり、海水を意味する「潮」とも通じてさまざまな風習があります。古くは記紀神話に、黄泉よみの国くにから戻った伊弉諾尊いざなぎのみことが自らの体に付いた黄泉の国の穢けがれを祓うため、海水で禊祓みそぎはらいをおこなったことが記されています。 このことが民間にお...
神社・神道とは

産土神(うぶすながみ)について

 自分の生まれた土地を守護する神のことで、その地に生まれた人を産子(ウブコ)といいます。産土とは、生まれた土地・本拠の意味です。民族を通じて結びつく神社と人との関係が氏神と氏子であり、土地を媒介として結ぴつくのが産土神です。しかし、今日では氏神も産土神も鎮守神も同じような意味で扱われています。(山梨...
神社・神道とは

氏神様と氏子について

 氏神様は、皆さんが住んでいる地域を守る神さま=神社です。古くは同じ一族=氏族がおまつりしていた神さまを氏神と申し上げましたが、後に主として地域の守り神=鎮守さまを意味するようになりました。氏神さまに守られている地域の人々すべてを氏子といい、住所によって氏神・氏子の関係が定まっています。 神社では例...
いろんな疑問

「雅楽(ががく)」とはどのような音楽ですか?

 雅楽は、シルクロードを通って、中国大陸そして朝鮮半島を経由する大陸系の楽舞と日本古来の声楽や舞の総称であります。 五世紀頃から伝来したアジアの音楽舞踏を、平安時代に日本の伝統の美風と風土によって完成させたものです。 神社の大切なお祭りに、神職がお供え物をお供えすることや、祝詞祈願をするのと同じ気持...