神社の施設

黒木(くろき)鳥居とはどういうものですか

 一般的に、稲荷神社の社殿や鳥居は朱色をしていますが、稲荷神社以外にも春日造(かすがづくり)や八幡造(はちまんづくり)などの神社では朱色、つまり朱塗りの社殿や鳥居が見られます。 このように、社殿建築では朱塗りや黒漆塗りなどの彩色された材料の他に、伊勢神宮に見られるような白木(しらき)や、野々宮神社(...
神社の施設

神社の建物にはどんなものがありますか

 神社の建造物を総称して「社殿(しゃでん)」といいます。この中には、御祭神(神霊)や御神体が祀(まつ)られている本殿を始め、拝殿(はいでん)(一般的に本殿(ほんでん)の前にあり、参拝者が拝礼をする建物)、幣殿(へいでん)(神さまにお供え物をするための建物)、御饌殿(みけでん)(神さまの食事の準備をす...
神社の施設

神社の建築様式について教えてください

 神社の本殿は、御祭神(神霊)や御神体が祀られている最も重要な所です。奈良時代より以前には、本殿のようなものはなく、神さまを山や樹木、岩などにお迎えしてお祭りをしたといわれています。今日でも大神(おおみわ)神社(奈良県)や諏訪(すわ)大社(長野県)は、山を御神体としていて本殿がありません。これは、古...
神社の施設

随神(ずいじん)さまについて教えてください

 「随神」は、ご社殿や神社社地などを守る神さまをさします。その神さまは、随神門などに安置されていて、矢大神(やだいしん)・左大神(さだいしん)という俗称で呼ばれることもあります。 左右二神共、弓と矢を携(たずさ)え剣を帯びていますが、これはその昔、武装して貴人の護衛にあたった近衛府(このえふ)の舎人...
神社の施設

狛犬(こまいぬ)は外来のものと聞きましたが本当ですか

 「狛犬」は「高麗犬」「胡麻太」とも書き、神社の入り口や拝殿の前などに置かれている一対の獣形像のことをいいます。狛犬の原形はオリエント、インドにおけるライオン像で、それが中国大陸そして朝鮮半鳥を経て渡来しました。沖縄県では「シーサー」といわれる獅子が、各家の屋根に魔除(まよけ)として置かれていますが...
神社の施設

注連縄(しめなわ)を張られた木には何か特別な意味があるのですか

 神社では、境内にあって、その神社にだけ自生している木であるとか、神社にゆかりのある木、ひときわ目立つ巨木あるいは老木を「神木(しんぼく)」としてお祀りしています。神木には注連縄を張ったり、棚をめぐらしている所もあります。また、神木を御神体としている神社もあります。 古来より、神木は神さまの宿る所で...
神社の施設

燈籠(とうろう)にはどんな種類がありますか

 「燈籠」は奈良時代の初めに百済(くだら)から伝来したもので、神社のみならず寺院にもあります。いずれも、神仏への献灯を目的としてたてられ、灯火を灯(とも)すことによって、神仏のご加護をより一層強く祈るためと考えられます。 石燈籠・金燈籠,台燈龍・釣り燈籠など、材料や形によってさまざまな種類があり、ま...
神社の施設

参道(さんどう)を通るときの心得について教えてください

 鳥居をくぐり抜けると、社殿まで続く道があります。この道を「参道」といいます。文字どおり参道とは「お参りする道」で、神さまの鎮まる所と人とを結びつける大切な道です。たとえ、わずかな距離にすぎない参道であったとしても、神さまの鎮まる所へ一歩一歩近づくわけてすから、敬虔(けいけん)な気持ちで進むようにし...
神社の施設

鳥居の各部分の名称と種類を教えてください

「鳥居」は神社の象徴となっていますが、これは神社の入り口に建つ一種の門であり、神さまの聖域と人間世界との境界を示したものだといわれています。 大きな神社では、たいがい二つ以上の鳥居がありますが、その場合は外側にある鳥居から一の鳥居・二の鳥居・三の鳥居と呼んでいます。 鳥居の起源については、よくわかっ...
人生儀礼と年中行事

年祝(としいわ)いについて教えてください

 長寿を祝う儀式を「年祝い」といいますが、この他に「算賀(さんが)」といういい方もあります。年祝いを広い意味で解釈した場合は、幼児期から始まる人生儀礼も含まれますが、一般的には還暦(かんれき)以後の祝いをさします。 私たちが使っている干支(えと)は、六十年で一巡して初めに戻る、つまり暦がもとに還りま...
人生儀礼と年中行事

神前結婚式はいつ頃から行われていますか

 現在、神社以外にホテルなどでも特設の神殿を設けて、「神前結婚式」を行う所が多く見られますが、神前結婚式の歴史は、そう古いものではなく、普及し始めたのは明治以後のことです。 その契機となったのは、明治三十三年五月、当時皇太子であられた大正天皇と九条節子(くじょうさだこ)妃(貞明(ていめい)皇后)との...
人生儀礼と年中行事

男女の厄年(やくどし)を教えてください

 日本には古来から、人生の節目を「厄年」として忌み慎む習(なら)わしがあります。厄年とは、人間の一生のうち、何らかの厄難に遭遇する恐れの多い年齢をいい、医学の発達した現代においてもなお、万事に慎まねばならない年齢として、人々に意識されています。 厄年とする年齢は、時代によって多少の変化はありますが、...
人生儀礼と年中行事

成人式の由来を教えてください

 満二十歳になると、法律上でも責任ある一人前の成人として扱われます。この成人に達した人達を祝う儀式が「成人式」です。 現在では国民の祝日として、一月十五日に「成人の日」が定められていますが、この日には各地で成人に達した人達を祝う式典が催されたり、神社でも成人祭が行われ、神さまに成人となったことを奉告...
人生儀礼と年中行事

七五三は男女それぞれ何歳で祝うのですか

 七五三の祝いを、古くは「髪置き(かみおき)」「袴着(はかまぎ)」「帯解き(おびとき)(紐(ひも)解き)」の祝いといっていました。髪置きは三歳の男女児の祝いで、もう赤ん坊ではないという意味から、今まで剃っていた髪をこの日から伸ばし始める儀式です。袴着は五歳の男児の祝いで、初めて袴を着ける儀式、帯解き...
人生儀礼と年中行事

初節句(はつぜっく)には何をしたらいいのですか

 節句(節供)には「節日(せちにち)の供御(くご)」と、いう意味があります。「節日」とは季節の変わり目などに行う祝いの日を、「供御」とは神さまへのお供え物をいいます。つまり、節日には神さまへお供え物を捧げ、それをお下げして人々が共に食事をしたという習慣があったのです。今は節句と書くようですが、古くは...
人生儀礼と年中行事

お食(く)い初(ぞ)めは生後何日目にするのですか

 一生食べ物に不自由しないようにとの願いを込め、誕生した子どもに初めて食べ物を与える(真似(まね)をする)儀式を「お食い初め」といいます。 地方により多少違いがあるようですが、生後百日目または百二十日目に行います。この頃になると、子どもにも歯が生え始めることから、その成長を祝う意味もあるのです。この...
人生儀礼と年中行事

初宮詣(はつみやもうで)は生後何日目にするのですか

 「初宮詣」とは、親子ともども出産という大事を、神さまのご加護によって無事に終えたことの奉告と、子供の健康と成長、そして今後のご加護をお願いするために神社へ参詣する人生儀礼の一つです。 地方により多少違いがあるようですが、普通は男児が生後三十二日目(または三十一日目)、女児は三十三日目に参詣します。...
人生儀礼と年中行事

名付けはお七夜(しちや)にするといいますが、なぜ七日目なのですか

 生まれてきた子どもに名前を付けることを「名付け」といい、「命名(めいめい)」といういい方もされます。 名付けを行う日は、時代や地方によって違いがありますが、一般的にはお七夜(出生後七日目に、子どもの名前を親戚や知人に披露する儀式)の日に行われます。現在の民法では、出生後十四日以内に出生地、本籍地、...
人生儀礼と年中行事

着帯(ちゃくたい)の祝いを戌(いぬ)の日に行うのはなぜですか

 「着帯の祝い」とは、胎児の健全な発育を願い、妊婦が白布の腹帯(はらおび)(岩田帯(いわたおび))を締めるお祝いです。懐妊五ヶ月目の戊の日を選ぶのは、犬のお産が軽い(安産)ということにあやかりたいという願いからだといわれています。 ところで「安産祈願」とは、無事な出産を神さまに祈る儀礼ですが、この祈...
人生儀礼と年中行事

酉(とり)の市(いち)に熊手(くまで)が売られるわけを教えてください

 毎年十一月の酉の日に、大阪府堺市にある大鳥神社を始め、全国の大鳥神社で行われるお祭りに、商売繁盛を祈って立つ市のことを「酉の市」といいます。「お酉さま」「酉のまち」ともいわれ、東京においては浅草の鷲(おおとり)神社が有名です。 酉の市では、福徳をかき寄せる、福をとり(酉)寄せるというところから、お...