お家のお祭り

神棚がない場合、お神札(ふだ)はどのようにお祀(まつ)りするのですか

 近年の住宅様式及び住宅事情によっては、神棚を設けてお神札をお祀りできない場合もあります。そのような場合は、なるべく南向きか東向きの壁や柱などの高い所に、半紙または奉書紙をあてて、その上にお神札を貼ります。その際、お神札を画びょうなどで直(じか)に刺すことをせず、傷つけないように糊(のり)で貼ります...
授与品のこと

古いお神札(ふだ)とお守りはどうしたらいいのでしょう

 一年間、一家の人々をお守りいただいた古いお神礼やお守りは、粗末にならないように神社へ納めます(神社によっては、境内(けいだい)に「古札納所(こさつおさめしょ)」を設けている所もあるので、その場合はそこへ納めます)。納める先の神社は、できるだけお神札やお守りを受けた神社が望ましいとされています。しか...
授与品のこと

いろいろなお神札(ふだ)を一緒にお祀(まつ)りすると神さま同士が喧嘩(けんか)しませんか

 神さま同士が喧嘩することはありませんから、複数のお神礼を一緒にお祀りしてもかまいません。ただし、お神札の正しい祀り方を心得ておいてください。 まず伊勢神宮のお神札(神宮大麻(じんぐうたいま))を中央に、氏神(うじがみ)さまのお神札を向かって右側に、崇敬する神社のお神札を向かって左側にお祀りします。...
授与品のこと

古いお神札(ふだ)と新しいお神札を一緒にお祀(まつ)りしてもいいですか

 一緒にお祀りしたからといって、そのために何かよくないことがあるということはありません。 新しいお神札を授かることは、生命力の蘇り、すなわち神さまの御霊威が新たにされることを意味します。ですから、私たちはその瑞々しい神霊によってご加護をいただくことになるのです。  一緒にお祀りしていただいても一向に...
授与品のこと

毎年お神札(おふだ)を新しくする理由は何ですか

 新しい年を迎えるにあたり、一年間お祀(まつ)りしたお神札を、粗末にならないように神社に納め、浄火によって焼納(お焚(た)き上げしていただきます。そして、新たに伊勢神宮のお神札(神宮大麻(じんぐうたいま))、氏神(うじがみ)さまや崇敬する神社のお神札を受けます。それらのお神札は、掃除を済ませ清浄にな...
お家のお祭り

家庭における神拝(しんぱい)作法を教えてください

 神棚は家族や住居を守護していただく神さまの御座所ですから、毎日のお祭り(日供祭(にっくさい))を欠かさないようにします。毎朝、朝食前に一家の主人または代表者が、顔を洗い口をすすいで、神饌(しんせん)(お供え物)である米(洗米もしくは炊いたご飯)と塩、それから水をお供えします。次に榊立(さかきた)て...
お家のお祭り

家庭でお神札(ふだ)をお祀(まつ)りするとき、どんな祭器具(さいきぐ)が必要ですか

 「榊立(さかきた)て」は榊を立てて神さまにおあげするためのもので、神棚の左右に置くために一対(いっつい)用意します。「瓶子(へいし)」は蓋(ふた)つきの器で、これには酒を入れます。これも一対用意します。「平瓮(ひらか)(土器(かわらけ)ともいう)」は米や塩などを盛るための器で、大小さまざまの種類が...
お家のお祭り

神饌(しんせん)の供え方について教えてください

 神棚には、毎朝必ず「神饌(お供え物)」である米(洗米もしくは炊いたご飯)と塩と水をお供えします。米と塩は、土器(かわらけ)または白い小皿に山形にして盛り、水は水器などに、その日の初水を入れます。そして、これらを三方(さんぼう)または折敷(おしき)の上にのせます。のせるときの位置は、米を中心にして向...
お家のお祭り

神棚はどこに設けたらいいですか

 神棚は明るくて清浄な高い場所(人々の目線よりも高い場所)に、南向きあるいは東向きに設けます。また、家族や会社の人が、お供えしたり拝礼したりするのに都合のよい場所であることも大切な条件になります。ただし、人が出入りをする場所の上、たとえばドアの上であるとか障子(しょうじ)や襖(ふすま)の鴨居(かもい...
神社・神道とは

安土桃山時代の神社の状況を説明してください

 織田信長、豊臣秀吉の両氏共、戦国時代以来窮乏した社寺を保護しました。しかし信長の延暦寺(えんりゃくじ)焼き討ち(日吉(ひえ)神社も焼かれた)に見られるように、両氏とも兵力を持って政治干渉する社寺に対しては容赦なく弾圧しました。また柴田勝家は秋田地方の社寺に刀狩(かたながり)を命じています。一方信長...
神社・神道とは

鎌倉時代から室町時代へと神社はどのように変化しましたか

 鎌倉幕府の基本法である「御成敗式目(ごせいばいしきもく)」の初め(第一条)に「神社を修理し祭祀(さいし)を専らにすべき事」とあるように、幕府は神仏を保護しました。 そして寺社奉行(じしゃぶぎょう)を設置し、社寺関係の事務に専従させました。源氏の氏神である鶴岡八幡宮(石清水(いわしみず)八幡宮より勧...
神社・神道とは

平安時代の神社の特徴を教えてください

 この時代になると、神仏習合(しんぶつしゅうごう)はますます進み、初めのうちは神が主で仏が従であったのが、そのうちに僧侶が支配的となり、立場は逆になっていきました。今度は仏を守るために、寺院の境内に鎮守(鎮守)の神が祀られるようになりました。 平安初期に集成された『延喜式(えんぎしき)』の神名帳(じ...
神社・神道とは

奈良時代の神社はどのような様子でしたか

 奈良時代に入る頃には、律令神祇制度(りつりょうじんぎせいど)も確立し、さらに養老律令が制定され、後代の規範ともなりました。中央には神祇官が置かれ、国家祭祀と神社行政を取り扱い、制度上「祭」と「政(まつりごと)」は区別されました。 諸国の神社のうち、国家神として認められた神社には、祈年祭のとき朝廷か...
神社・神道とは

上古の神社はどんな形をしていたのですか

 言い伝えの域を出ませんが、『古事記』『日本書紀』によれば、神武(じんむ)天皇の東征後、数代の天皇は天照大御神(あまてらすおおみかみ)の神鏡を皇居の中に祀(まつ)っていました。つまり、皇居が神宮であったことになります。そして、第十代崇神(すじん)天皇朝に初めて天照大御神を大和の笠縫邑(かさぬいむら)...
神社・神道とは

神社の始まりは何ですか

 神さまをお祀(まつ)りする所は古代からありました。しかし、最初から現在のような社殿があったわけではありません。 古代、大本や巨岩あるいは山などは、神さまが降りられる場所、鎮座(ちんざ)される場所と考えられていました。そして、それらの周辺は神聖なる場所とされました。やがて、そこには臨時の祭場を設ける...
神社・神道とは

神道(しんとう)という言葉はいつ頃から使われているのですか

 『日本書紀』の第三十一代用明天皇の条に、「天皇信仏法尊神道」(天皇は仏法を信じ、神道を尊びたもう)とあり、これがわが国の文献上での初出です。 神道は日本民族の間に自然に生まれ育った、伝統的な神祇(じんぎ)信仰ですから、これに対する固有の呼称はなかったようですが、欽明天皇の御時に伝来した仏法に対比し...
個別の神社信仰について

七福神は日本の神様ですか

 福徳をもたらす神さまを「福神(ふくじん)」といい、その代表的なものに「七福神」の信仰があります。 この信仰は、室町時代から起きたものともいわれ、普通は恵比寿(えびす)・大黒天(だいこくてん)・昆沙門天(びしゃもんてん)・弁財天(べんざいてん)・布袋(ほてい)・福禄寿(ふくろくじゅ)・寿老人(じゅろ...
個別の神社信仰について

八幡(はちまん)さまは全国に何社ぐらいありますか

 全国の神社の三分の一(約二万五千社)を数える八幡さまの本社は、大分県宇佐市にある宇佐神宮(宇佐八幡宮)です。八幡さまでは、応神(おうじん)天皇(誉田別尊(ほんだわけのみこと))と神功(じんぐう)皇后(息長帯姫命(おきながたらしひめのみこと))、そして比売神(ひめがみ)も併(あわ)せてお祀(まつ)り...
個別の神社信仰について

稲荷(いなり)神社と狐の関わりについて教えてください

 古来から日本では、山や森、樹木に神さまが宿るとされ、御神木(ごしんぼく)としてお祀りされている例があります。これと同様に、動物にも神さまとの関わりを認めてきました。 動物に対する信仰は、やがて特定の動物を特定の神さまの、その神意を伝える使い(使者)とする信仰へと展開していきました。 これらの動物の...
個別の神社信仰について

稲荷(いなり)神社はどなたをお祀(まつ)りしているのですか

 稲荷神社の御祭神は、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)(倉稲魂神)で、五穀を始めとして全ての食物をつかさどり、稲の成育を守護する神さまです。稲荷とは、もともと「稲成(いねなり)」、つまり稲が成育することを意味しているといわれています。 中世から近世へと、商工業が発達するに従って、従来のように農業だ...