お祭りのこと

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雅楽でいう三管三鼓(さんかんさんこ)とは、どんな楽器をさすのですか

 祭典時には、龍笛(りゅうてき)・篳篥(ひちりき)・笙(しょう)による合奏が聞かれることがあります。それが「雅楽」といわれるもので、雅楽の意味は文字どおり雅やかな音楽のことであり、上古の歌舞(かぶ)や中国大陸などから伝来した音楽の総称です。 雅楽には、歌を主とする「歌物(うたもの)(声楽)」と、楽器...
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神楽(かぐら)について教えてください

 「神楽」とは、祭典のときに神前に奉納される「歌舞(かぶ)(歌を伴う舞)」のことをいいます。 神楽の起源は、神代の昔に天照大御神(あまてらすおおみかみ)が、天の岩戸(あまのいわと)へ籠(こ)もられたとき、大神さまをお慰めするために、天鈿女命(あめのうずめのみこと)が岩戸の前で舞を舞ったことにあるとい...
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「祭り」という語はどういう意味ですか

 そもそも「祭り」という語は、何を意味していたのでしょうか。その語源については、「神さまに仕えマツル」の「マツル」であるとか、同じ祖神を同胞が「マツリアウ」からであるとか、「神さまの訪れをマツ」の「マツ」という語が関わっているなど諸説あります。 いずれにしても、お祭り(祭祀(さいし))とは神さまをお...
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神輿(みこし)は神霊の乗り物といわれますが、山車(だし)はどうなのですか

 「山車」というのは、祭礼のときに人々が引いて歩く、いろいろな飾り物を付けた車のことです。車上には、鉾(ほこ)(もろ刃の剣に柄をつけたもの)や人形の他に、松や杉などの木が飾られますが、これらは神さまの依代(よりしろ)として用いられているのです。ですから、山車は神輿と同じように、神霊の乗り物であるとい...
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かついだ神輿(みこし)を揺り動かすのはなぜですか

 神社で神輿を用いるのは、祭礼にあたっての神幸祭(しんこうさい)のときです。 神幸とは、御神体が本社から御旅所(おたびしょ)(神幸の中継地および目的地となる所、本社や御祭神に由緒のある場所が選ばれる)に渡御(とぎょ)することをいいます。このとき、氏子たちが神輿をかついで各地区を練り歩きますが、そうす...
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神輿(みこし)について教えてください

 「神輿」を音読みして「シンヨ」ともいいます。神輿は、祭礼にあたり神幸祭(しんこうさい)(多くの場合、年一回の例祭(れいさい)後あるいは祭礼中に行われる)に際して、御神体あるいは御霊代(みたましろ)がお乗りになる輿(こし)のことをいいます。普通は木製の黒漆塗りで、形状は四角や六角、八角などがあり、台...
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黒白の幕をお祭りに使うこともあるのですか

 平安時代から、幕は遮蔽(しゃへい)用に使用されていたようで、かつては縦縫のものを「幔(まん)」、横縫のものを「幕」と称して区別していました。しかし、実際には幕と幔とは混同されていたようです。 現在でも、野外における行事や式典の際には、その場に幕が張られているのを見かけます。この幕の色については、紅...
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直会(なおらい)の意義について教えてください

 「直会」とは、神さまに供えた御神酒(おみき)や神饌(しんせん)を祭典終了後に下げて、これを祭典に関わった者たちで共にいただくことをいいます。神さまに供えたものをいただくことは、つまり神さまの御霊(みたま)のこもったものをいただくことになるのです。 祭典の奉仕をする者は、その準備段階として、まず潔斎...
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祭典中に神職が「オー」という声を発するのは何のためですか

 遷御(せんぎょ)や還御に関わる開閉扉(かいへいひ)、身近な例としては地鎮祭(じちんさい)などに行われる降神(こうしん)や昇神(しょうしん)などに際し、神職が発する「オー」という声を「警蹕(けいひつ)」といいます。 警蹕の「警」には警戒するという意味があり、「蹕」には行く人を止めるという意味がありま...
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大祓(おおはらえ)とは何ですか

 知らず知らずのうちに犯したであろう罪や過(あやま)ち、心身の穢(けがれ)を祓(はら)い清めるための神事を「大祓」といいます。毎年六月と十二月の二回、その月の末日に行います。六月の大祓を「夏越(なご)しの大祓」、十二月の大祓を「年越(としこ)しの大祓」ともいいます。 平安時代初期の国家の法制書『延喜...
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新嘗祭(にいなめさい)はどういうお祭りですか

 「新嘗祭」は「しんじょうさい」ともいい、「新」は新穀を「嘗」はご馳走(ちそう)を意味します。毎年十一月二十三日に全国の神社で行われ、新穀を得たことを神さまに感謝する新嘗祭は、五穀の豊穣を祈願した二月十七日の祈年祭と相対する関係にあるお祭りで、この日、宮中では天皇が感謝をこめて新穀を神々に奉るととも...
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例祭(れいさい)はどんな日を選んで執り行われるのですか

 「例祭」は「例大祭(れいたいさい)」ともいわれ、神社で最も重要な祭典とされています。例祭は年一回(神社によっては年二回)執り行われ、その期日には、御祭神に縁故(ゆかり)のある日、または神社の由緒と関わりのある日が選ばれますから、神社によって違います。 なお、伊勢神宮には例祭はありませんが、神宮の数...
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祈年祭(きねんさい)の「年」は何を意味しますか

 「祈年祭」は「としごいのまつり」ともいい、毎年二月十七日に全国の神社で行われるお祭りです。ちなみに「年」とは稲を意味し、稲穂を蒔(ま)く季節の初めにあたって、その豊穣を祈願するわけですから、いいかえれば人間の生命の糧(かて)を恵んでくださるようにとお祈りするお祭りといえるでしょう。したがって、一粒...
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初午祭(はつうまさい)とは

 2月の最初の午の日に、全国各地の稲荷神社で五穀豊穣を願い行われる祭事を「初午祭」といいます。これは京都の伏見稲荷大社の御祭神である宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)(倉稲魂神)が、和銅四年(711年)二月初めの午の日に稲荷山に降臨されたことに由来します。尚、伏見稲荷大社によりますと「この頃全国的に...
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祈年祭(きねんさい)とはどのようなお祭りですか?

 古くは「としごいのまつり」ともいい、「年」とは稲を意味し、稲穂を蒔く季節の初めにあたって、その豊穣を祈願するお祭りです。いいかえれば人間の生命の糧を恵んでくださるようにとお祈りするお祭りといえるでしょう。 祈年祭では、稲だけでなく五穀の豊穣と国の繁栄、そして皇室の安泰や国民の幸福なども祈願されます...
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大祓(おおはらへ)について教えてください

 日々の暮らしの中で知らず知らずのうちに、わが身の内外に降り積った悪しきものを祓い清め、無病息災を祈る神事を「大祓」といいます。これは毎年六月と十二月の二回、その月の末日に行われます。平安時代の法令集、「延喜式(えんぎしき)」にも、六月と十二月の大祓が記されており、古くから行われていたことがわかりま...
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新嘗祭(にいなめさい)とはどのようなお祭りですか?

 「新」は新穀を「嘗」はご馳走を意味します。毎年十一月二十三日、天皇陛下が神嘉殿において御親らご栽培になった新穀を皇祖はじめ神々にお供えになり、神恩を感謝された後、陛下御親らも新穀を召し上がります。新嘗祭は、五穀の豊穣を祈願した二月の祈年祭と相対する関係にあり、新穀を得たことを神さまに感謝するお祭り...
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紀元祭(きげんさい)について教えてください

 第一代天皇神武天皇が、葦原中津国(あしはらのなかつくに)(注:日本の別称)を平定され、大和(奈良県)の橿原(かしはら)宮で御即位された「辛酉(かのととり)年春正月庚辰朔(かのえたつついたち)」の日を日本の紀元として祝うお祭りを紀元祭といいます。現在では現行暦に合わせて算定した二月十一日があてられ「...
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大嘗祭(だいじょうさい)について教えてください

 大嘗祭は、天皇陛下が即位後初めて新穀を皇祖・天神地祇(てんしんちぎ)に供えられ、親(みずか)らも召し上がり国家・国民のためその安寧と五穀豊穣などを感謝し祈念される祭祀で御一代一度の特別な新嘗祭です。皇室の祭祀の中でも、古来最も重要なお祭りとされてきました。室町時代の公卿・一條兼良は著書『御代始抄(...
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旬祭(しゅんさい)とはどのようなお祭りですか?

 宮中三殿において毎月の一日十一日、二十一日には神々へ国家国民の平安をお祈りする「旬祭」が執り行われます。主に掌典長が祭典を行いますが、原則として一日の旬祭には天皇陛下の御拝礼があり、陛下御親(おんみずか)ら神々に感謝し国家国民の平安を祈念されます。 全国の多くの神社でも、「月次(つきなみ)祭」など...