神社の施設

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紙垂(しで)の作り方について教えてください

 かつては麻(あさ)で穢(けがれ)を祓い清めていたようですが、のちに楮(こうぞ)(クワ科の落葉低木。 樹皮の繊維は日本紙の原料となる)から作った木綿(ゆう)(楮から採(と)った糸)や和紙(楮から作った紙)を用いるようになって、後世になると、この紙を榊(さかき)の枝に付けて清浄の証としたようです。 こ...
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注連縄(しめなわ)にはどういう意味があるのですか

 「注連縄」は神社や神棚などに見られるように、神聖な区域に懸(か)け渡し、内と外を隔てて、不浄にふれさせないために用いられるものです。 つまり、ここが特別な場所であることを、人々に明示するためであります。ですから、紙垂(しで)を垂らすというのも、注連縄を目立たせて、縄の所在をはっきりさせる目印なので...
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鰹木(かつおぎ)の数は神社によって異なりますか

 千木(ちぎ)と千木の間の棟の上に、棟に対して直角に並んだ数本の木のことを「鰹木」といいます。鰹木の語源については、文字どおり形そのものが鰹を干したものに似ているからともいわれていますが、他にも「葛緒木」あるいは「堅緒木」「勝男木」という書き方もされていて諸説あります。 本来は、棟の押さえを目的とし...
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千木(ちぎ)にはどういう意味がありますか

 社殿の屋根の両端の所で、交差し高く突き出ている部分のことを「千木」といいます。千木の起源は、日本の古代の住居(三本の木材を交差させたものを二組作り、それを建物の両端に立てて、その交差部分に棟木(むなぎ)をかけ渡した構造)の建築様式からきたとされています。この建築様式の場合、交差した木材の先端は屋根...
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黒木(くろき)鳥居とはどういうものですか

 一般的に、稲荷神社の社殿や鳥居は朱色をしていますが、稲荷神社以外にも春日造(かすがづくり)や八幡造(はちまんづくり)などの神社では朱色、つまり朱塗りの社殿や鳥居が見られます。 このように、社殿建築では朱塗りや黒漆塗りなどの彩色された材料の他に、伊勢神宮に見られるような白木(しらき)や、野々宮神社(...
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神社の建物にはどんなものがありますか

 神社の建造物を総称して「社殿(しゃでん)」といいます。この中には、御祭神(神霊)や御神体が祀(まつ)られている本殿を始め、拝殿(はいでん)(一般的に本殿(ほんでん)の前にあり、参拝者が拝礼をする建物)、幣殿(へいでん)(神さまにお供え物をするための建物)、御饌殿(みけでん)(神さまの食事の準備をす...
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神社の建築様式について教えてください

 神社の本殿は、御祭神(神霊)や御神体が祀られている最も重要な所です。奈良時代より以前には、本殿のようなものはなく、神さまを山や樹木、岩などにお迎えしてお祭りをしたといわれています。今日でも大神(おおみわ)神社(奈良県)や諏訪(すわ)大社(長野県)は、山を御神体としていて本殿がありません。これは、古...
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随神(ずいじん)さまについて教えてください

 「随神」は、ご社殿や神社社地などを守る神さまをさします。その神さまは、随神門などに安置されていて、矢大神(やだいしん)・左大神(さだいしん)という俗称で呼ばれることもあります。 左右二神共、弓と矢を携(たずさ)え剣を帯びていますが、これはその昔、武装して貴人の護衛にあたった近衛府(このえふ)の舎人...
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狛犬(こまいぬ)は外来のものと聞きましたが本当ですか

 「狛犬」は「高麗犬」「胡麻太」とも書き、神社の入り口や拝殿の前などに置かれている一対の獣形像のことをいいます。狛犬の原形はオリエント、インドにおけるライオン像で、それが中国大陸そして朝鮮半鳥を経て渡来しました。沖縄県では「シーサー」といわれる獅子が、各家の屋根に魔除(まよけ)として置かれていますが...
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注連縄(しめなわ)を張られた木には何か特別な意味があるのですか

 神社では、境内にあって、その神社にだけ自生している木であるとか、神社にゆかりのある木、ひときわ目立つ巨木あるいは老木を「神木(しんぼく)」としてお祀りしています。神木には注連縄を張ったり、棚をめぐらしている所もあります。また、神木を御神体としている神社もあります。 古来より、神木は神さまの宿る所で...
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燈籠(とうろう)にはどんな種類がありますか

 「燈籠」は奈良時代の初めに百済(くだら)から伝来したもので、神社のみならず寺院にもあります。いずれも、神仏への献灯を目的としてたてられ、灯火を灯(とも)すことによって、神仏のご加護をより一層強く祈るためと考えられます。 石燈籠・金燈籠,台燈龍・釣り燈籠など、材料や形によってさまざまな種類があり、ま...
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参道(さんどう)を通るときの心得について教えてください

 鳥居をくぐり抜けると、社殿まで続く道があります。この道を「参道」といいます。文字どおり参道とは「お参りする道」で、神さまの鎮まる所と人とを結びつける大切な道です。たとえ、わずかな距離にすぎない参道であったとしても、神さまの鎮まる所へ一歩一歩近づくわけてすから、敬虔(けいけん)な気持ちで進むようにし...
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鳥居の各部分の名称と種類を教えてください

「鳥居」は神社の象徴となっていますが、これは神社の入り口に建つ一種の門であり、神さまの聖域と人間世界との境界を示したものだといわれています。 大きな神社では、たいがい二つ以上の鳥居がありますが、その場合は外側にある鳥居から一の鳥居・二の鳥居・三の鳥居と呼んでいます。 鳥居の起源については、よくわかっ...
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参拝の際に鳴らす鈴について

 多くの神社には、拝殿の中央、ちょうど賽銭箱の真上あたりに、銅や真鍮製の大きな鈴が吊られており、この鈴に添えて麻縄や、紅白・五色の布などを垂らして、参拝者はこれを振り動かして鈴を鳴らし、お参りをします。 社頭に設けられた鈴は、その清々しい音色で参拝者を敬虔な気持ちにするとともに参拝者を祓い清め、神霊...
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鈴振(すずふ)りとはどういったものですか?

 多くの神社では拝殿の中央に大きな鈴が吊るされています。では、拝む前に鈴を振るのは何故でしょう。鈴という道具の本来の目的は、楽器の一つとしてつくられたもので、形こそ違いますが世界中で用いられています。日本では楽器のほか、鈴の音に除魔の霊力があるとされ、神を祭るときに鈴が振られるようになりました。つま...
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手水(てみず/ちょうず)について教えてください

 手水は、神前に向かう前の準備として、自らの身体と心を浄めるために行います。海や河原・滝などで行う「禊(みそぎ)」の略式にあたり、水の浄化の力により罪や穢れを洗い流します。手水の作法には、手を浄めることで身体全体を浄める「外清浄」と、口の中を浄めることで心を浄める「内清浄」の二つの働きがあります。 ...
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参道(さんどう)の中央は歩いて良いのですか?

 参道の中央は「正中(せいちゅう)」や神様の通り道なので避けるべきと言う人がいます。本来「正中」とは社殿内・祭場内で御神座の真正面の事を言い、参道に「正中」や神様の通り道はありません。 どのような道でも中央を歩くことは慎しむべきです。武士は刀がぶつかり合う事を避けたので日本では左側通行になったと言わ...
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神社にはなぜ鳥居(とりい)があるのですか?

 「鳥居」は神社の象徴となっていますが、これは神社の入り口に建つ一種の門であり、神様の聖域と人間世界との境界を示したものだと言われています。鳥居の起源については、一説によると天照大御神の岩戸隠れの中で夜明けを告げる長鳴鶏(ながなきとり)を止まり木にとまらせて鳴かせたという神話に由来し、それ以後、神前...
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神社の社殿様式について教えてください

 神社の社殿は簡明素朴なものから豪壮華麗なものまで多種多用ですが、形式は大体屋根の形によって分類されます。 一般的には本殿・幣殿・拝殿からなりたち本殿(神座のあるところ)の屋根には千木・鰹木が置かれています。幣殿は祝詞を奏上し、拝殿は御祈祷をうけるところです。
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注連縄はどうして張るのですか?

 注連縄は神社や家庭の神棚によく見られるように神前または神聖な区域などにかけ渡し、内と外を隔てて不浄にふれさせないために用いられるものです。 関東では大根締という巻き始めが太く終りが細い注連縄がありますが 神棚に向かい右に太いほうを取り付けます。商家では細いほうを船の舳先にみたて入口に近い方を太くす...