御祈願・お祓い

修祓(しゅばつ)は何のために行うのですか

 祭典において、神さまをお招きする前に心身の罪穢(つみけがれ)を祓(はら)うこと、つまりお祓いのことを「修祓」といいます。まず神職が祓詞(はらえことば)(神々の力によってさまざまの罪穢を祓い清めてもらうための祝詞)を秦上し、そのあとに行われるので、その間は祭典に参列している人たち全員が、頭を下げた姿...
御祈願・お祓い

のし袋の表書きはどのようにしたらいいですか

 神社で厄除(やくよけ)や初宮(はつみや)、七五三などの祈祷(きとう)を受ける際には、幣帛(へいはく)(神さまに奉献する物)の代わりとして金銭をお供えします。その金銭を、のし袋に入れてお供えする場合には、その袋の表に「初穂(はつほ)料」「玉串(たまぐし)料」「奉納(ほうのう)」あるいは「祈祷料」など...
お参りのしかた

神さまを拝むときに拍手(かしわで)をうつのはなぜですか

 神さまを拝むとき、両方の手のひらを打ち合わせて鳴らすことを「かしわで」といいます。漢字で拍手、柏手と書きますが、これは拍(はく)の字が「柏(かしわ)」の字と混同されて用いられたことから生じた呼称ともいわれています。 拍手については、中国の史書「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」に倭人の風習として、貴人...
お参りのしかた

玉串(たまぐし)はどのようにして捧げたらいいですか

 玉串拝礼を、正しくは「玉串を奉りて拝礼」といいます。改まった参拝や祈祷(きとう)、祭典に参列したときなどには、神さまへ「玉串(榊(さかき)や杉などの常緑樹の小枝に、紙垂(しで)や木綿(ゆう)を付けたもの)」を奉って拝礼します。 玉串の捧げ方は、まず神職(しんしょく)から玉串を渡されるときに軽く会釈...
お参りのしかた

参拝の作法について教えてください

 まず鳥居をくぐる前に一揖(いちゆう)をします。一揖とは、揖(浅いお辞儀(じぎ)-会釈(えしゃく))を一回することをいいます。次に手水舎(てみずや)の水で両手を清めて、口をすすぎます。神前に向かう道を参道といいますが、その中央は正中(せいちゅう)といわれ、神さまの通り道とされているので、そこを避けて...
お参りのしかた

なぜ拝礼前に鈴を鳴らすのですか

 神社によっては、賽銭箱(さいせんばこ)の真上に鈴がつるされていることがあります。鈴には長い綱が付いていて、拝礼するときにその綱を引き、鈴を鳴らします。 神前で鈴を鳴らすようになった由来については、一説によると、古来から鈴には魔除(まよけ)の霊力があるとされ、それが転じて、神事のときに鈴を鳴らすよう...
お参りのしかた

手水(てみず)の作法について教えてください

 参拝するときには、まず鳥居の所で衣服を整え、軽く一礼してから境内(けいだい)に入ります。次に手水舎(てみずや)の水で両手を清め、口をすすぎます。 このことを「手水を使う」といいます。手水舎の水盤には、たいてい「洗心」という言葉が彫られていますが、これには両手を清め口をすすぐことにより、心(魂)も洗...
授与品のこと

御朱印(ごしゅいん)の起源を教えてください

 神社参拝した証として戴く「御朱印」。 その起源は、奈良・平安の昔。神社仏閣に書写した経典を奉納した際に戴いた「納経受請(のうきょううけとり)の書付」ではないかといわれています。 「神社へ経典を奉納したの?」と思われる方もあるかも知れませんが、こうした例の代表に「平家納経」があります。 これは時の天...
授与品のこと

絵馬(えま)の起源を教えてください

 祈願または祈願成就の感謝の証として神社に奉納する、馬の絵を描いた額のことを「絵馬」といいます。絵馬の形は、板の上部を山形にしたものが大半を占め、これにそれぞれの願い事を書いて奉納します。 日本では古くから、神さまの乗り物として馬が神聖視され、お祭りや祈願のときには、神馬(じんめ)といって生きた馬を...
授与品のこと

お神札(おふだ)とお守りの違いについて説明してください

 古代の人は、さまざまな危険や災難から心身を守るために、石や骨、鏡や剣といった呪物(じゅぶつ)(霊威をもつ物)を、身近に携えていました。そうすることにより、神様のお力で心身を守れると信じられていたのです。のちにその呪物が時代とともに形を変えて、「お神札」や「お守り」となったのです。もちろん古代と現代...
授与品のこと

神宮大麻(じんぐうたいま)は毎年何体ぐらい頒布(はんぷ)されるのですか

 「神宮大麻」とは、伊勢神宮の御祭神、天照大御神(あまてらすおおみかみ)のお神札(ふだ)のことをいいます。昔は「御祓大麻(おはらいたいま)」とか「お祓いさん」ともいわれ、御師(おんし)と呼ばれる神宮の神職(しんしょく)たちによって全国に頒布されていました。 御師は、崇敬者を檀那(だんな)と呼び、毎年...
神社・神道とは

氏神さまを調べる方法を教えてください

 氏神とは、もともと古代社会において血縁的な関係にあった一族がお祀りした神さまのことでしたが、中世においては土地の神さま、つまり鎮守(ちんじゅ)の神さまである産土神(産土とは生まれた土地という意味で、その土地を守護してくれる神さま)までが、氏神と混同されるようになりました。現在では氏族と関係なしに、...
人生儀礼と年中行事

煤払い(すすはらい)と掃除はどう違うのですか

 「煤払い」は「煤掃(すすは)き」ともいわれ、正月を迎えるにあたって、十二月十三日に家の内外を大掃除することをいいます。この煤払いが、十二月十三日に行われるようになったのは、その日が正月の「事始(ことはじ)め」といって、正月の準備を始める日であったことにちなむといわれています。 そもそも煤払いとは、...
いろんな疑問

お人形を処分したいのですが

 お人形を焚(た)き上げる神事を行う神社や寺院もありますが、一般的に神社境内(けいだい)で行われるお焚き上げは、神さまのお神札(おふだ)とお守りが対象となるので、お人形は扱いません。ですから、なるべくお人形は神社に持ち込まず、人形供養をする寺院に持ち込むか、あるいは神職にお祓(はら)いしてもらってか...
いろんな疑問

井戸水を分けていただきたいのですが

 方除(ほうよけ)などで、神社へお水取りに参拝される方は、井戸水をその土地の水として探しておられる方が多いようです。都内では井戸掘りも規制される所が多いので、探すことはなかなか難しく、そのため井戸水を求めて神社へ参拝されるようです。しかし、神社に井戸水がない場合もありますので、神前にてお祓(はら)い...
授与品のこと

おみくじは木の枝に結んでいくものですか

 木々のみなぎる生命力にあやかり、願い事がしっかり結ばれますようにとの祈りを込めて、人々はおみくじを木の枝に結びますが、その結ぶという行為そのものに、私たちの祖先は神秘的な力を信じていたのです。そして、現在でもその伝統は生き続けています。 ただし、境内(けいだい)の木々にやたらとおみくじを結びつけら...
授与品のこと

おみくじの凶(きょう)を引いたらどうすればいいですか

 おみくじは吉凶の占いであり、おみくじの中の歌により、今後の進み方を知ることもできることから、その時々年々の指針を決めることに使われます。 ところで凶とは、占ったことが吉よりも勢いのないことを示します。しかし、たとえ大吉が出ても、吉は凶にかえるといって油断は禁物ですし、また凶が出てもやがて吉がやって...
お参りのしかた

賽銭(さいせん)の意味について教えてください

 元来「賽銭」とは、祈願成就のお礼参りの際に、「報賽(ほうさい)」として神仏に奉った金銭のことをいいました。それが転じて、参拝のときに奉る幣帛(へいはく)(神さまに奉献する物)の代わりとしての金銭を意味するようになりました。つまり、賽銭とは供え物の一種なのです。 金銭が流通する以前は、参拝者は(金銭...
お参りのしかた

奉納金に初穂料(はつほりょう)と書くのはなぜですか

 初穂とは、その年に初めて収穫された稲穂のことをいい、昔はそれをまず神前に供えることで、一年の豊作と恩恵に感謝してきました。やがて野菜や果物、魚類などの初物(はつもの:これらも広い意味の初穂です)も、全て神前に供えるようになったのです。 こうしたことから、初穂といえば「神さまに供えるもの」という意味...
神社・神道とは

なぜ神道(しんとう)用語に使用される漢字には示(ネ)偏(しめすへん)が多いのですか

 神道用語において、比較的使用される頻度の多い漢字(たとえば神、社、祝、祠、禊、斎など)には、その文字をかたち作っている一部分に、必ず共通して「示(ネ)」が含まれています。 それでは、どのような理由から「示(ネ)」が含まれているのでしょうか。 「示(ネ)」の起源をたどってみると、その文字は神さまをお...